・長い人生で自分はどんな生き方をしていきたいか迷っている
・副業も投資も結果が出ず、現状の生活に満足していない
・1回限りの人生を最高なものにしたい
上記のような想いを持つ人に、オススメしたい1冊があります。
それが、「ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために」
自分にとって、充実をした最高な人生を送りたい想いがある人には、最適な本です。
1週間や1ヶ月で、飛び切りの成果を出したい人には、この本はオススメできない。(そもそもそんな短期間で結果を出すのは不可能に近いはず)
本書では「長期の戦略」を立てて、「長期の思考」で目標の最大化に向けて取り組むことを推奨しています。
これこそが、人生の「成功のチャンスを最大化」することなのです。
今回の記事では、本書の要約と長期で成功を実現するために具体的に我々でも出来る行動について解説していきます。
書籍情報
- 著書名:「ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために」
- 著者:ドリー・クラーク
- 出版日:2022年7月22日
著者情報
デューク大学フクア経営大学院とコロンビア大学ビジネススクールのエグゼクティブ教育コースで教鞭を執る。グーグル、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、世界銀行などをクライアントにもち、講演やコンサルティングを行う。 2年に1度発表の、世界で最も影響力のある経営思想家ランキング「Thinkers50」に、2019年、2021年、ランキング入り。
マーシャル・ゴールドスミス・リーディング・グローバル・コーチ賞が選ぶ世界ナンバーワン・コミュニケーション・コーチ。グローバル・グルが選ぶ世界トップ10コミュニケーション・プロフェッショナル。 この騒々しい世界で、個人や企業が自分の声を広く届ける手助けをしている。『ニューヨーク・タイムズ』紙から「新しい自分を創造し、人生に変化を起こす手助けをするエキスパート」と呼ばれる。『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌のレギュラー執筆者。大統領選挙キャンペーンのスポークスパーソンも務めた。グラミー賞を複数受賞したジャズアルバムのプロデューサーの顔ももつ。 ハーバード大学神学大学院卒。
目次
パート1 余白
第1章 私たちはなぜこんなにも忙しいのか?
第2章 魅力的なことに対しても「ノー」と言う
パート2 集中
第3章 正しい目標を設定する
第4章 新しいことに挑戦する
第5章 波で考える
第6章 戦略的レバレッジ
第7章 正しい人々、正しい部屋
パート3 信念
第8章 戦略的忍耐
第9章 失敗を再定義する
第10章 収穫する
本書の要約と実生活に活かせるアドバイス
今回はパートごとに分けて、解説していきます。
余白
現代のビジネスパーソンの多くから、時間がないという声をよく聞く。
忙しい人生って、充実していて素晴らしいと思うかもしれない。
なぜなら、「忙しさ」こそが「自分は価値のある人間」だと手っ取り早く感じられるからです。
しかし、このままだと自分の人生をコントロールできているとは言い難いのが現実です。
根本的な思考を変えてみましょう。
①忙しい人は「仕事が出来る人」
②忙しい人は「自分のスケジュールさえコントロール出来ない人」
このように考えると、「忙しい」=「最強なキャリアパーソン」ではなくなるはずです。
若年層にはとにかく忙しくしてスキルアップする時間も必要ですが、極論を言うと誰だってやろうと思えば仕事はいくらでも増やすことが出来ます。
忙しすぎると、自分の人生で達成したいことを見失ったり考えたりする時間がなくなります。
なので、まずは本当に大切なことでスケジュールを組むことが大切です。
そこで大切になるのが「ノーと言える勇気」です。
優秀なビジネスパーソンほど、期待に応えるためにイェスと言ってしまいます。
ここで、取捨選択の大切な基準があります。
要求されたことに対して、自分の興奮度が10点中9点未満なら「ノー」です。
嫌だから断るわけではありません。
ここで重要なのは
「何かを達成したいなら、自分に出来ることを自分で選択する」ことが大切なのです。
要求されたことをする価値があるか、判断するときに役立つ4つの質問があります。
- トータルでかかる時間はどれくらいか
- 機会費用はどのくらいか
- 身体的コスト、心理的コストはどんなものがあるか
- これをしなかったら1年後に後悔するだろうか
人にとって未来は分からず、未来をコントロールする力は限られています。
そこで、大切なのは「長期の思考」を身につけ、取捨選択のスキルを磨くことが大切なのです。
その場限りのことに貴重な時間を使うのはやめましょう。
時間捻出できるようになれば、一体私たちは何に集中すべきかが次章になります。
集中
次に大切なのは、正しいゴールを見極める力です。
近頃では、「お金」に最適化するのが当たり前であるという風潮があります。
しかし、本書では自分の「興味」に最適化することが大切と述べています。
自分の興味に最適化する人生であれば、
- 人の興味を惹く面白い体験談を集めることができる。
- 興味を追及する過程で、「隠れた可能性」を見つけられるかもしれない。
以上のメリットが見込めます。
世間の常識に囚われず自分の興味を追及した結果、独自の存在になることが大切なのです。
そもそも自分の興味がわからない人は、以下のことを考えるのも良いでしょう。
- 今していることの中で、1番楽しいものは何なのか
- そもそも、なぜ今の人生を歩んでいるのか動機は何なのか
- 興味がわからないなら少し試してみる
まずは、自分の興味について人生を振り返って考えてみましょう。
次に興味を見つけた後の、アプローチです。
以下の3点は、私たちの現状でも活用できます。
- 自分の時間の20%を使って新しい分野に挑戦する
- 挑戦するタイミングは「今の分野でうまくいっているとき」
- 先を急がず、「10年単位」で考えた目標へ向かっていく
自分の興味を実現する中で、大切なのは順序を間違えないことです。
「探すモード」と「集中するモード」を適切に使い分けることが大切です。
- 「学ぶ」→目指す分野について学び、知識をつける
- 「創造する」→自分のアイデアを創造して、世の中に伝える
- 「繋がる」→同じ分野の人たちと積極的に繋がり、彼らから学びコミュニティの一員として貢献する
- 「収穫する」→自分の分野である程度の地位を築いたら、努力の成果をゆっくり楽しむ
これまで、「興味の探し方」「実現するための思考と行動」を述べてきました。
実現の過程で大切になるのが「周囲の存在」です。
正しいネットワークを獲得し、頼れる仲間がいるのかが重要となります。
ネットワークの獲得に際して、私たちでもすぐに出来るのが以下のことです。
- 新しく出会った人に対して「最初の1年は何も求めず」関係を創ることに注力する
- グループに加わるならフルコミットして強い繋がりをつくる
- 地位や権力が上の人に対しても、何か貢献できないか探し続ける
人との繋がりはキャリアの成功にも私生活の充実にも欠かせない要素です。
ネットワークづくりの正しい目的は、今すぐに成果を出すためではなく
「自分がどんな人生を望み、どんな人と一緒にいたいのか」ということです。
最後は、ロングゲームをプレイする中で、思い通りにいかないときにどうやって乗り越えるかを次章で解説します。
信念
ロングゲームでは、孤独を感じて挫けそうになる面があります。
大抵の人がここでつまずいてしまうのです。
そもそも、ある分野で名の知れた存在になるには、2,3年はかかるのがあたりまえです。
結果が出なくても、目標を見失わずに意気消沈してはいけないのです。
結果が出ない時には、以下の質問を自分自身にしてみましょう。
- なぜ私はこれをしているのか?
- 他の人はどうやって成功したのか
- 信頼できる人は何と言っているのか
自分が正しい目標に向かっているのか確認することが大切です。
目標への途上にある時、自分だけでそれらを判断するのはほぼ不可能なので信頼できる人からの意見は特に重要だと思います。
やり続ける覚悟ができたら、後は挫けずに打席に立ち続けることが大切です。
この過程で大切なのは、継続だけではありません。
新しいアイデアやコンセプトが思いついた時には、まず小さく試してみましょう。
- 新しく実験(チャレンジ)をして、貴重なことを学ぶ
- 目標に到達する複数の道を想定する
これの繰り返しです。
取り組みの中で、成功の確立を上げるために重要なことがあります。
それは、「やらなければいけない状況」に自らを追い込むことです。
追い込む方法として
「開始日を先に決めてしまう」
「コミュニティに向けて、発信してやるしかない状況を作る」
ここまですれば、あとは失敗しても諦めずに挑戦し続けるだけです。
挑戦をやめてしまうことこそが、最大の失敗なのです。
この1冊を読めば「長期の思考」は身につくでしょう。
- 目標達成に必要な時間を知る
- どんな目標でも小さく始めてみる
- 他の人よりも長い時間軸で目標を設定する
以上のことを意識して、努力の成果を収穫するまでひたすら前に進みましょう。
まとめ
本書を読んで、私自身が大切だと感じたことをまとめます。
- 「本業」「副業」「投資」「プライベート」どれにも共通して、長期的思考が最高のアプローチになる
- 忙しすぎると何も得られないので、自分をコントロールするスキルが大切
- 「興味」や「理想のライフスタイル」の明確化をして、戦略を立てる
- 目標の実現には「強い信念」と「目標への道を正してくれるパートナー」が必要
- 開始日を決めてスタートし、挑戦をやめることが最大の失敗と自覚する
私自身も挫けやすいので、心にいつまでも留めておきたい内容でした。
特に、心の余白について考えさせられました。
ここ数ヶ月の私は「投資」「本業」「副業」「転職活動」と全てやり切ろうとして中途半端な状況が続いていました。
優先順位を間違えると、大して重要でないことに時間を割いてしまうのが課題となります。
自分自身の取捨選択のスキルを磨き、目標達成に向けて自分自身を使い果たしていきたいところです。
そのために、大きな目標を細分化して1つずつ目標を達成していくことで自分自身の人生を充実させていきます。
なお、本書には要約以外にも具体的ですぐに実行出来るアドバイスが多数ありましたので、オススメさせていただきます。